まずは、時事ドットコムの「海外31カ国の現地在住ライターに聞く「コロナ終息予想」をご参照ください。
そこで出された質問は↓です。
【設問1】 在住している国が「ほぼ正常」(映画館や飲食店に行けたり、国内旅行が普通にできたりする状態)に戻るのは「何カ月後」と予想しますか?
【設問2】 在住している国と日本との渡航が「ほぼ」自由および正常にできるようになるのは、「何カ月後」と予想しますか?(「コロナ以前」より減便になったとしても定期便が飛び、かつてと同様の価格で飛行機に乗れる状態になるのはいつか)
本文で、台湾からの予想がありますが、その回答は↓のようになっています。
●台湾
・国内正常化 4カ月
・渡航正常化 12カ月
「(国内での生活に比べて渡航の正常化に時間がかかるのは、日本のほうに問題があるから)日本は数値的にうまくいっているように見えて、実は何もしていないに等しい状態。感染源不明が多く、終息のめどが立ちにくい印象。台湾当局は、表向き配慮して余計なことを言わないようにしているが、(日本の感染対応への)評価は芳しくない」
以下、この回答について触れていきます。
【設問1】 について
質問は
【設問1】 在住している国が「ほぼ正常」(映画館や飲食店に行けたり、国内旅行が普通にできたりする状態)に戻るのは「何カ月後」と予想しますか?
ですが、その答えは
・国内正常化 4カ月
でした。
質問文に
「ほぼ正常」(映画館や飲食店に行けたり、国内旅行が普通にできたりする状態)
とありますが、4月26日現在、台湾は、この定義の「ほぼ正常」の状態にあります。
「ほぼ正常」の状態になっている背景にあるのは、日本でも大きく報じられているので、そちらを参考にしていただければ、と思います。
ただ、制限は多く、公共交通機関でのマスク着用は義務付けられ、検温、手の消毒も当たり前のように行われています。イベントも行われてはいますが、室内は100人以下、室外は500人以下で行うよう要請され、難しい場合は中止、延期、開催方法の変更の判断をするよう要請されています。映画館や飲食店では、social distancingが徹底され、間隔をあけて座るよう表示があるところもあります。
台湾内旅行も、4月2〜5日の清明節の連休に屏東などの観光スポットに大勢の人が集まったことから、注意するよう政府から呼びかけられていました(連休明けに、観察(14日間の自主健康管理)措置になっていました)。そうなると、まだまだ「普通にできる」とは言えません。
「4ヶ月後」という予想は、感染者数429人(4月26日現在)の隔離状態が全部解除され、今後、無症状感染者の検査も進み、その陽性反応者の隔離状態の解除も終わる時期が、「4ヶ月」ではないか、という判断でしょう。
そうなれば、前出のイベントの制限、間隔をあけて座るよう表示で促すのがなくなり、マスクの着用義務化も軽減され、台湾内旅行でも慌てて注意を促すこともなくなると思います。また、旅のお供のお弁当などの飲食が電車や新幹線の車両内でできるようになるのも、その頃ではないでしょうか。
そして「4ヶ月後」は8月。学校の新学年度が始まる時でもあります。
現時点では、大学も自由に出入りするのは困難で、外部の人は事前に許可を得てからでないと入ることができず、入る前には必ず検温、手の消毒、質問票の記入などがあります。高校以下も同様になっています。学校によっては、人々の運動不足解消の目的で運動場を開放しているところがありますが、平日はそれを取りやめ、土日のみとしているところもあるようです(台北市、学校判断で土日も日開放もあり)。
実際に高校であった例ですが、生徒が一人でも感染したことで、当該クラスは14日間学級閉鎖、クラスメイト37人、教師7人らを含めた55人が14日間在宅隔離、同じ学校でもう一人出たら、7日間休校(学校閉鎖)という厳格な措置でした。
新学期が8月からなら、この状況も変わり、大学も自由に出入りできるようになり、入る前の必須事項もなくなるのでは…という判断もあるでしょう。
【設問2】は次回にて