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台湾は卒業の季節、現在と未来

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学校の正門前で売られる花

今週に入り、卒業式を行う学校が出てきました。

その詳しい様子は、下のところかimaで確認していただくとして、1年前のnoticeとは違う視点で紹介していこうかと思います。

目次

まずは高校から

今週から卒業式を行うのは高校です。年々少なくなってきていますが、志望校合格を目指し7月1〜3日に大学入試の一つ「指定科目考試」がある受験生もいるので、そちらに配慮したような格好で5月下旬から6月上旬に行うところが多いです。

学校にもよりますが、すでに進路が決まった卒業生が100人近く集まり、役割分担を決め、準備作業を行います。そして、卒業式当日に、自分たちの万感の思いを爆発させるだけでなく、7月の受験を控えた同級生たちを激励します。

高校が終わると、大学、小学校、中学校と卒業式を行い、8月30日(大学は9月中旬がほとんど)の新学期開始まで夏休みとなりますが、大学生は、自分の進路に向けた準備を行います。

教育改革?

実は8月からの民國108年度(1911年の辛亥革命から起算して。台湾はこの年度表記を使います)から、教育制度が変わり、学校ごとにその方針を打ち出しています。私もそれを紹介した教育系雑誌を購入して読んでいますが、はっきり言ってよく分かりません。

それと同時に、受験制度も変わると言われ、1月の学科能力測險→各大学の試験、7月の指定科目考試と2回あった大学受験も、5月の1回に統一しようではないか、というプランが出ています。

…というのも、1月の試験+各大学の試験では、早い人は3月に進路が確定するため、6月の卒業式まで遊んでしまう人が多くなり、それが高等教育の低下を招く要因になるのではないか?という懸念が指摘されています。その対策として、学校が考えたのが卒業生自らの手で作り上げる「手作りの卒業式」だと言われています。

現場の立場で考えると、受験を控えた生徒と、進路がすでに決まった生徒が同じ教室にいたら、どうでしょうか? 空気は険悪になり、受験を控えた生徒たちは集中どころではありません。
それだったら、進路が決まった生徒は教室の外に出てもらって、卒業式の準備に勤しんでもらえれば…ということで学校側にとっても、受験生にとっても、都合がいいので、そのまま残っている側面があるようです。

予想される卒業式の未来

日本でいう祝電のようなもの。

もし、大学受験が5月の1回だけになったら、このような展開が予想されます。

  • 今までやってきた手作りの卒業式は中止
  • 卒業式は日本同様の儀式がメインで、2〜3時間かけてやらない
  • 卒業関連の学校行事を一部変更し、場合によっては中止
  • 毎年出している自主制作の卒業歌のCD集(これは外部の企業が2012年からやっています)は制作停止。楽曲を制作する時間が取れない

3〜6月の卒業まで遊んでしまうだけでなく、卒業式から9月中旬の大学の新学期まで遊んでしまうのを恐れ、新受験制度を真剣に検討しているようですが、これがいつ導入されるのかは未定。

上のツイートにもあるように加熱気味になる大学受験。急な制度変更で困るのは教育の現場であり、受験生とその保護者なので、早く落ち着いてくれないかなぁ…と願うばかりです。

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